白雪姫は、ディズニーなどでアニメ化されていることもあり、あらすじを知っている方が多い童話の一つではないでしょうか。

魔法の鏡を持った悪い継母と、真っ赤な毒リンゴ、七人の小人と、ディズニーでは王子様の口づけで毒リンゴの魔法が解けて生き返る、などのエピソードが印象的ですね。それでは最初に、大まかなあらすじについて振り返ってみましょう。

あるところに美しいお妃様がいました。雪の日に裁縫をしていたお妃様は、針で指を刺してしまったのですが、雪の上に落ちた自分の血を見て「この雪のように白く、赤い唇と頬を持ち、黒檀のように黒い髪の女の子が欲しい」と言いました。

間もなくその通りの王女を産んだお妃様でしたが亡くなってしまいます。すぐに大変美しい新しいお妃様が迎えられましたが、そのお妃様は魔法の鏡を持っている魔女で、自分が一番美しくないと我慢できない性格でした。

お妃様は毎日魔法の鏡に「この世で一番美しいのは誰?」と尋ねます。嘘をつかない鏡は「もちろんお妃様です」と答えていましたが、ある日から「それは白雪姫です」と言うようになりました。白雪姫は七歳になっていました。

自分が一番でないと気が済まないお妃様は、白雪姫を殺そうとします。まずは猟師に「森の奥で撃ち殺してきて」と依頼しますが、猟師はいざとなるとかわいそうになり、白雪姫も、城には戻らないことを約束し森へ置き去りにされます。

その後白雪姫は、七人の小人が住む家を見つけ、家事などをする代わりに家においてもらうことになります。一方、魔法の鏡で白雪姫が生きていることを知ったお妃様は、自ら物売りに変装して白雪姫の元へ出向きます。

毒の着いた櫛や、腰紐などで白雪姫を殺そうとしますが、いずれも小人たちによって助けられます。最後に毒リンゴでついに白雪姫は亡くなってしまいます。小人たちは大変悲しみ、亡くなってもなお美しいままの白雪姫をガラスの棺に入れて、交代で番をしました。

やがてその棺の前を王子様が通りかかります。王子様は白雪姫の美しさに一目惚れし、ぜひ棺を譲ってほしいと願い出ます。最初は首を縦に振らなかった小人たちでしたが、王子様があんまり必死なので棺を譲ることにしました。

棺を動かすとその弾みで、喉に引っかかっていた毒リンゴの欠片が取れ、白雪姫は生き返ります。王子様は喜んで、その場で結婚を申し込みました。白雪姫は、王子様と幸せに暮らしました。

以上が白雪姫の大まかなあらすじです。自然に最後まであらすじを振り返ってきましたが、よく考えると王子様の行動にはおかしい点があります。

それは、棺に入った白雪姫は遺体だったにも関わらず、どうしても譲ってほしいと言ってきかなかった点です。このことから、王子様は死体に愛着を持つ、いわゆる「死体愛好家」だったのではないか、という見方をされることがあります。

その他、元々の原作では白雪姫の特徴である「黒い髪」は黒ではなく、ブロンドであり黒かったのは瞳であるとも言われています。